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「らんま1/2」のコミックスの再販

5ちゃんねるの掲示板で
らんま1/2のワイド版コミックス最終巻は
 プレミアが付いて1万円を超える値段で
 取引されていたが、この度重版がかかって
 定価で入手できるようになった」
という投稿を読んだ。
ほー。

amazonに確かめに行くと
たしかにそういうマーケットプレイス商品が
定価の新品と共に出品されている
(「販売元」にはモザイク処理をしています)。

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望むコンテンツを手軽に入手できるのは
たいへん素晴らしいことだ。
特に、物語の一次出典(というのかな)の部分は
基本的にはいつか著作権フリーな古典となって
人々が無料でそれに接することができるように
なるべきだと思う。

もっともコレクター対象などは、
それはそれで価値が守られてもいいとも思う。
ただそれはいわゆる「珍品」に限られるべきで、
発行部数が少なかったからといって
メジャー作品にプレミアが付くのは
ちょっと不自然なことではないだろうか。


僕はマンガを漁り始めたのが
インターネットが普及するよりも
だいぶ前だったこともあって、
古本の存在に関しては擁護派である。
古本の売買では作者に利益が還元されない、
という理屈はわかっていて、
だから新品で買うべきものは
なるべく新品で買うべきだと思うけれど、
出版社の商売の都合で版を絞ったり、
再版がかからなかったりする以上
ユーズドの存在はなくなってほしくない。

他人の手垢のついた本は
あまり気持ちがいいものではないけれど、
基本的に、中身の「情報」には関係ないのだ。


で、さきほどの「らんま」ワイド版の話だが
通常のサンデーコミックスが
広く行き渡った後に発刊されたワイド版、
巻を追うごとに売り上げが減っていって
最終巻ともなれば、
発行部数も相当減ったことだろう。

プレミアが付いてもおかしくない状況ではある。

ただ、まぁ、
ワイド版じゃなければ、
全巻セットでもかなりの量が流通していて、
値段もお手頃なのだ。

確かにワイド版は作者インタビューがあったり、
版型が少し大きかったりもするだろうけれど、
ストーリーを「摂取」するぶんには
たいした問題ではない。

例外があるとしたら、
ワイド版で揃え始めてしまった新規ユーザー、
というパターンだろうか。
そういう人が
最終巻だけ買えない状況があったとしたら
それはちょっと同情すべき話である。

通常版、新装版、ワイド版の
全てを揃えているような人は…知らん。
自分で何とかしてほしい。


さて僕は「らんま」は
途中で脱落してしまったのだが、
ファン層は体感的に
中学生が多かったように思う。

「らんま」はエロ要素が結構多くて、
それも若い世代には
悦ばしかったのではないだろうかと思うが
先ほどの古本のプレミア価格と併せてみると
まるで自分の小中学校の頃の
永井豪先生の
キューティーハニー」や「けっこう仮面」、
それらを成人後に入手しようとしたら
ヤフオクで結構な値段(こりゃまた結構!)が
付いていた、のと
同じような構図だな、と思った。

思春期のエロへの導きとなるコンテンツは
その後の性癖に多大な影響をもたらすと思うが
永井豪先生のそれが凌辱だったり
お姉さまだったりするように
「らんま」も何らかの性癖を
その世代にもたらすのだろうか。

いうて乱馬は精神が男だからねぇ。
女乱馬の裸を見て欲情するのは
ジェンダーについてたいへん開放的か、
何も考えてないよっぽどのドスケベか、
だと思うんだけど、
中学生でそのことに考えが至らなかった読者が、
大人になって改めてそれを認識して
どう思うのか、聞いてみたい気がする。

親友が女体化してどうの、という漫画は
探せば結構あると思うが
女体化した男の親友と性的関係を持つ、
というのは僕的にはちょっと難しい話だ。
言い換えれば
トランスジェンダーを親友から告白されて、
恋愛関係になれるかという話にも通じる。
自分のキャパが狭くて、そこは申し訳ない。

それは難しいんだけれども、
自分が女体化するのにはちょっと興味がある。
もっとも生理の辛さや、
出産の苦しみまで背負う根性はないので
自分勝手な話なんだけれど。

で、「らんま」の場合、
乱馬に対して一人称で欲情するか
二人称で欲情するかで
けっこう違いがあると思うのだが、
そのどちらをもターゲットと成しえた
この作品はたいへん罪深い。

らんま1/2」は
1987年から1996年まで連載だから、
当時中学生(13歳~15歳)の人は
今現在37歳から48歳ってところですか。
やー、どうですか最近は。
そういう方たちと、
性癖の話やトランスジェンダーの話を
ちょっとしてみたいものです。