さて、三日後は“土用の丑の日”である。
しかしネット民の皆さんならご承知のように
絶滅が危惧されるウナギであり、
にも拘らず将来性を考慮しない消費が
繰り返されている日本のウナギ事情から、
土用の丑の日にウナギを食べる、という行為が
大手を振ってやるにはちょっと気が引ける今日だ。
ウナギは大好物なので
たまにでいいから臆することなく
食べたいのだけれども。
さて「うる星」でウナギがテーマのエピソードは
いくつかある。
27-6「スケ番三人娘、動物作戦」には
電食ウナギというのが出てきた。
電気ウナギの亜種なんだろうが、
そんなことより“ウナギが空を飛んでいる”ことは
いったいどうなっているのだ。
まぁ、相当アレなエピソードだったので
どうでもいいけど。
で、もう一つ印象的なのが
19-2「テンちゃん宙に浮く!?」である。
ここでのウナギは生物ではなく、既に“料理”だ。
本題はテンの日射病である。
ちなみに2000年頃から日射病は熱中症と
呼ばれるようになったらしい。
現在行われている“東京オリンピック2020”も、
酷暑の中での開催となっており
“スポーツに適した温暖な気候”と称して
誘致したことのツケがどう出るか
興味が尽きないところであるし、
タイムリーなエピソードではあるのだが、
五輪の開幕に合わせて調整された4連休が
思いのほか忙しく、
エピソード丸々レビューするには
ちょっと時間が足りないので
「鰻」部分のみ見てみよう。
件のウナギである。
当時これを見てどう感じたかはもう覚えていないが、
グルメ漫画が乱立する現代の観点からすると
わりとイマイチな作画である。
「食いきれぬ」というが
あたるたちに振舞って5人分減らしたところで
何の助けにもならないほどの総量なのである。
ゆえにサクラの本心は別にある。
「鰻を食わしてやりたい」あたりだろうと思うが
一応面堂も呼ぶのが、
サクラの素直で良いところなのかもしれない。
ラムもウナギに興味津々で、
テンもウナギの匂いに
ずいぶんそそられている
辛いものが好きといっても
甘辛い味が“甘さ”の方にシフトするわけでも
ないだろうし、“味がないっちゃ”と
いうことにもなりそうにないので、
おそらくそこそこ美味しいのではないだろうか。
このエピソードはラストのコマが
少し難解だと思う。
ターゲットのあたる以外に
畳が3か所ほど焦げている。
最初はよくわからなかったがおそらく、
夏カゼを引いたテンが
所構わずくしゃみをしている描写なのだろう。
しかしその前のコマでテンは復讐を示唆している。
最終コマのテンの行動がその復讐であるならば
他の焦げ付きがよくわからないことになる。
最終コマのテンの行動は悪意のないくしゃみであり
あたるはただとばっちりをうけているだけなのだ。
その前のテンへの虐待が壮絶なだけに
ちょっと座りの悪いエピソードである。
皆さまも熱中症にはお気を付けください。