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「めぞん」は青春の幻影か!?

所用で自宅周辺をGoogleマップで見ていたら
“マ・メゾン”という物件がいくつかあることに
気が付いた。

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言うまでもなく、連想するのはこいつである。
漫画のほうではひらがなだったけれど。

当時、僕は関西に住んでいて
「マ・メゾン」なんていう
洒落た名前の物件にお目にかかる機会はなく、
それでも未練たらたら、
電話帳で「マ・メゾン」や「一刻館」を
探してみる、というようなこともやっていた。

今から思えば、
例え「一刻館」というアパートがあったところで
東久留米や中野でないのならば
“たまたま同じ名称”のアパートに過ぎず、
何の価値もないのであるが
少しでも作品世界に近づきたかった青年の
切ない行為とご笑納いただければ幸いである。


さて、今回は「めぞん一刻」というタイトルと
「一刻館」というアパート名についてだ。

重鎮のファンの方や
数々の大御所サークルによって
幾度となく語られてきたとは思うが
geocitiesもなくなったことだし
しゃあしゃあと書いてしまう。


“一刻”という言葉は
ほんのひととき、という意味で使われる。
“一刻を争う”、“一刻も早く”もそうだし
web辞書を引けば
“わずかな時間。瞬時。”と出てくる。

五代は響子とずいぶん長い間ドタバタして、
最後にはゴールインした。
惣一郎の時とは違って
二人の間には春香がいるので
五代と響子が離れ離れになることは
おそらくもうないだろう。

全然「ほんのひととき」ではないんである。

これは予定通りなのか?

浪人時代の五代は未完成であり、
まだまだ未来を抱えているが
一刻館にやってきた響子は未亡人であり、
未来は閉ざされてしまっている
(閉じた扉を五代が再度開けるにせよ)。

その対比でいうと、
五代は響子で留まってはいけないはず、
だったのではないだろうか。

まぁ言うたら“メーテル”ですわ。
青春時代のブースターとでもいいましょうか。

青春のひととき、という物語の予定であれば
主要な登場人物の何人かに
「駅名」(停車駅)が付けられているのも
理解できるような気がする。

「めぞん」の最初の台詞が
五代の「出てゆく 出てゆく!!」だったように
一刻館は「いつか出ていかなくてはならないところ」
のはずだったのではないか。


「めぞん」が路線変更した、というのは
wikiにも書いてあることではあるし。

もしかしたら
平井和正対談本か高橋留美子本にも
その辺り書いてあったりするかもなぁ。

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調べるの面倒だから調べないけど。