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今や国民食!! ラーメンと「うる星」

先日こんなものを買いまして。

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“天下一品ラーメン”といえば
京都に端を発するわけですが、
当時の留美ックファンジン界の
関西のほうでの中心地も京都だったように思います。

重鎮と言われる方たちの中には
ずば抜けて賢い方たちも多く、
また行動力・活力という部分で
大学生や、大学OBという立ち位置から
皆さん活動なさっていたのではないかと思いますが
そういうことから自然と“京都”に
同人の志たちが集まったのではないかと思われます。

なので関西留美ックファンジン界においても
“天下一品ラーメン”は広く認知されていて、
いつだったかの“KEMOCON”では
“天下一品スープカクテル”が
提供されていたりもしました。

そういえばいつだったか時が流れて
ふと“KEMOCON”を検索してみたら
“ケモノ・コンベンション”ということになってて
驚いたことがあります。


さて今では文化の一つとして
愛好家も多い“ラーメン”ですが、
「うる星」にはそんなに頻繁には出てきません。
「らんま」では珊璞のからみで“猫飯店”が
たびたび登場したように思いますが…。

というわけで今回は「うる星」での
ラーメンの話など。


寺内貫太郎一家」に限らず、
NHKの朝ドラなどでも頻繁に
“食卓での会話シーン”が登場するが
これは食事の場が、
ざっくばらんに本音を喋れる場として
有効であることの現れだろう。

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(画像は「ボーイ・ミーツ・ガール ACT.8」)

もっとも「うる星」においては
ページ数の制約もあってか、
食卓での台詞長回しというのはあまりない。
どちらかというとそういうのは
押井アニメのほうにお鉢が回った感じだ。

「押井うる星」の場合、外食というと
牛丼が印象深い。
これは深夜に営業している安価な飲食店が
当時は牛丼屋ぐらいしかなく、
アニメ産業従事者には
馴染みが深かったからだと思うが、
それにも増して“ラーメン”というものの存在が
今よりももっともっと
“日々の食事”に近かったから、ではないだろうか。

家族で町のラーメン屋に行くこともあったし
出前をやっているラーメン屋だって
「うる星」当時はまだ見受けられた
Uber eatsなどのデリバリーではなく)。

なんというか、ラーメンだと
生活感とか所帯臭さが出てしまうのを危惧した、
のかもしれない。

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これは1-4「あなたにあげる」から。
世間から身を隠すあたるが
腹を満たそうとするシーンだが、
このちょっとうらぶれた感じが
萩原健一松田優作中村雅俊
活躍していた頃のテレビドラマの雰囲気だ。

ラーメンの味を楽しんでいるわけではない、
ように思う。

では牛丼は味わっていたのかというと
牛丼の場合は
牛丼の味気なさを味わっていたというか
“俺たちにとってのご馳走”的な
シュールさを楽しんでいたというか。

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「憎みきれないろくでなし」(1-7)では
その牛丼をレイが食っているのだが

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サトシ(だっけ?)が言うように
ウシが牛を食っていて、
狂牛病BSE)まっしぐらである。

ところで変身後のレイは
“牛”扱いされているけど、“牛”モチーフなのか?
虎縞なのは置いておくとして
牙とか指とか、その姿はどちらかというと
獅子に近いのではないだろうか。

日本には昔から牛がいたから
牛の姿は見まごうはずがない。
化けたレイの姿を“牛”と言っているのは
ただの揶揄のはずなんである。

なんでそんなことにこだわるかというと、
「そういえば『ラムちゃん、ウシになる』(21-9)
では変身後のレイに触れてたっけかな」と、
思ったからだ。

結論から言うと原作ではレイに言及していなかった。
ただラムの悪夢の中で
変身レイに激似した姿が描かれているので、

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レイに思い至りはしたが、
それを言ったらエピソードが成り立たないので
スルーした、というところだろうか。
上記のコマは、
わかっていますよというサインなのかもしれない。


ラーメンは伸びることもあって
ゆっくり食べるのには向かないから
会話劇の舞台としては使われにくいのだろうが、
うってつけなのが“お好み焼き”だ。

留美ックでのお好み焼き屋は“じぱんぐ”と
相場が決まっていて、
「買い食い大戦争」(11-4)では
由羅らしき女の子も登場している。

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「平安編」(8-6,7,8)のお好み焼き屋も
もちろん“じぱんぐ”であるが、
由羅が登場しないのは、
後ろの方で店員が人質になるシーンがあり、
怪力の由羅がいたのでは都合が悪いからだろうか。


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「夜を二人で!!」(18-4)では
ラムの料理を避けたいあたるが
食い溜めをしようとするが、
それがミートソースとサンドイッチというのは
ずいぶん趣向が変わっていることに思える。

普段のお好み焼きやラーメン、牛丼でないことに
少し違和感があるのだが、
これはつまり、“友引商店街ではない”と
いうことをあらわしているのではないだろうか。

ラムに買い食いを知られないように、
目の届かない、普段は来ない店に来たということだ。
当時は気付かなかったけど、
このメニューにその意図を込めているとしたら
実に味わい深いことである。

ラムの辛い料理から逃げてきたのに
タバスコを(写実的な意味で)描くか省くかは
難しいところかもしれないが。


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友引商店街でのラーメン屋は
“猫食堂”ということになっていて、
「ミス友引コンテスト」(18-7~11)では
昔ながらの中華そばを提供しているが

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うどんもやってるし

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たこ焼きもやっているので
まさに“食堂”である。
“猫飯店”との関係は知らん。


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友引町には猫食堂の他にもラーメン屋があるようで、
惑星中学のスケ番グループが
あたるに奢ってもらったりしているが、
よく考えたらあたるのそれって
結構な大人仕種だな…。


まぁでも留美ックで一番印象深いラーメンは

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やっぱりこれかな。〈おしまい〉