さて、いよいよ「見合いコワし」(9-7~10)の
レビューも大詰めだ。
=その4=の扉絵は印象深い。
ラムがリーダーの立ち位置にいること、
またその表情が前向きなことが
普段のラムには
あまり見られないような気がするのだ。
ここには3組のカップルが描かれているが、
3組ともが、腐れ縁でありながらも
“出来上がっているカップル”なことも興味深い。
プリムが盛大なネタバレになってるけど、
扉がサンデー誌の企画と連携してたりしたのかな。
まぁ結果論だけどな。
ラムのいつものスタイルとたいして変わらんけどな。
女性の生足を「にょきっ」と表現するのは
ほんとにいいなぁ。完全におっさんの感性だけど。
飛べるラムに対して、若干不可解ではありますわな。
ほんの少し前にタテ穴ネタやってるだけに。
ラムの親父のこの言葉は、話の本筋から考えると
当然ラムとあたるにもかかっているはずなのだが
その二人のことは入ってなさそうなんだよな。
というか、そもそもラムからして
「は…はめられたっちゃ…」
「お見合いとわかってたら来なかったのにっ!!」
とはいったものの、その後は
自分の行く末について悲観しておらず、
要するに親父の企てなどどこ吹く風、
意に介していない様子なのである。
世の中の娘の男親のなんと弱いことよ。
=その4=は突っ込みどころが少なかったので
なんだか短くなってしまった。
そもそも、逃避行やってただけで
特に何かがひっくり返ったとかなかったし
(お見合いがひっくり返った、のではなく
お見合いがなかったことになっただけなのだ)。
テンが話を〆ようとしているが
ホントのオチはラムの、
“あたるの知らぬふりに応じたかたちの”
「なかなか楽しかったっちゃ!」だ。
あたるの行動でラムは“いい思い”をし 、
そしてそのお返しとして
あたるに思いやりをかけているという、
“仲良きことは美しき哉”的な話である。
SFでありながら、
こういう温かみのあるオチでまとめるというのは
未来を見据える少年たちにとっても
なかなか良かったんではないかなぁ。
「見合いコワし」編のレビューは
これにて 〈おしまい〉。