高橋留美子氏の作品群にある「人魚シリーズ」は
氏のギャグ路線とはまた違った、
シリアスなオカルト路線として
たいへん評価の高い作品である。
「うる星」「めぞん」人気の
高まる中でリリースされたので注目もされたし、
ファンの間では、必ず押さえておくべき
教養課程のような扱いであった。
世の中の人魚伝説についても
知識欲を促すような作品であったから、
「八百比丘尼伝説」の知識を
さらっと披露できるようになったファンも
大勢いることだろう。
さてそんな留美ックファンなら
捨てておけないようなニュースが先週あった。
Yahoo! ニュースにも掲載されたので
ご覧になった方もたくさんいるだろう。
倉敷芸術科学大が、岡山の円珠院が保存している
「人魚のミイラ」を科学的に分析している、
というニュースだ。
日本には「人魚のミイラ」が数多く存在する。
それらは基本的に、江戸時代などにおいて
見世物小屋などの興行に使用された、
人工的な偽物である。
猿の死骸と魚の死骸を合体させたもののようで、
江戸時代にはそのための職人も存在したらしい。
そういう例が通説として在りながらなお、
この令和の時代にわざわざ
人魚のミイラを分析しようというのは
一体どういうことなのか。
円珠院のものはホンモノだとでもいうのか。
2022年の4月4日には
倉敷芸術科学大学から中間報告も公式に発表された。
「円珠院所蔵「人魚のミイラ」研究中間報告」(PDF)
“ac.jp”なんである。マジか。
まぁ、本当にヤバいものなら
もっと上位の研究機関がほっとくはずがないのだ。
倉敷芸術科学大学自体、
結構ロマン系の学校のようで、
だからこの研究も、エンタテインメントとして
楽しむべきなのであろう。
ちなみに加計学園グループなんですって。
だからどうという話ではないけれど。
今年の9月には研究結果の発表があるようなので
楽しみに待つとしよう。