先週、原作『うる星』の海水浴エピソードを
まとめたんですが、
まぁ毎年毎年よく行ってるよなぁと思います。
三浦海岸日帰り、とかじゃなくて
泊りがけで出かけているのは
一行の中に面堂が入っていて
資金に問題ないからでしょう。
竜之介登場以前は
その面堂も、海をエンジョイしていたのですが
以降は評定役を演じることが多くなりました。
リゾートで気の緩んだ面堂が
ふとした折に見せる17歳男子高校生っぽさが
結構好きだったりしたのですが。
面堂は
あたるから いつも目が離せない、
一挙手一投足が気になって仕方がない、
という点で群を抜いています。

「嫌っているように見えるということは
強く意識していることの証」
もはやラムの次ぐらいに
あたるのことが
好きで好きでしょうがないのでしょう。
面堂とあたるのカップリングの二次創作も
世の中には結構あるようなのですが
意外とそれは的を得ているなというか、
いわゆる性的ニュアンスの部分は
そりゃ違いますけれども、
富豪の御曹司に生まれた面堂が
あたるにどうにも惹かれてしまう感じや
なぜか少し引け目を感じてしまうような部分は
補完としての二次創作の姿として
まったく正しいように僕は思います。
ただそうした面堂とあたるの関係性は
原作と昭和アニメで結構違っていて、
どちらが正しいかといえば
原作が“正史”であることは間違いないのだけれども
昭和アニメのほうは
男性スタッフ主導なこともあってか
“男友だち”の雰囲気がより強く
描写されていたのではないでしょうか。
そんなわけで今週は昭和アニメから
『大金庫!決死のサバイバル!!』を
見ていきましょう。
あらすじなんかは思い出してもらえばいいとして、
このエピソードはご存じの通り
面堂とあたるの二人だけで進行するという、
美少女作品としては珍しいものとなっています。
二人の掛け合いが見どころとなりますが
正直いって 台詞(台本)については
『うる星』のいつもの持ちネタを
並べた感じであり、
さほど洗練された感じはしません。
ですが神谷明さんが
面堂を面白く演じよう、可愛らしく演じよう、
というのが伝わってきて
退屈しない出来になっています。
そう、あたる(の古川登志夫さん)も
このエピソードでは
面堂のサポートに徹していて、
“面堂が魅力的に見えるように”
演じているように感じるんですよね。
最近、面堂とあたるが 周囲から
似た者同士だと思われているのを払拭するため、

「こうして僕の持っているものを貴様に見せる!」
と、己の財力をあたるに誇示する面堂。
……う~んそれ、汚名返上に役に立つのかなぁ?
そもそも「アホ」の部分が
似ていると言われているのであって、
財力の違いはまったく問われていないのでは?


戦闘機といい、戦車といい、
あたるに見せびらかしたかった、
あたるに見てほしかったとしか思えない。
かわいい奴。
昭和シリーズではときたまあったことですが
面堂のしゃべり口調が
原作からは少しアレンジされています。

「じゃあ、果物でいきます…」
「じゃあ、なんでもありでいきまぁす」

「ウソじゃないよぉ、ウソじゃないって!」
うむ、かわいい……。
このへんがアドリブだったのかそうでないのかは
わからないところですけれど、
面堂を“いけすかないライバル”一辺倒にせず
使い勝手のいい“憎めないヤツ”な一面を
開拓したのは、昭和アニメ版のお手柄でしょうね。
それが功を奏したのが
『RML』だったですかねぇ。
『大金庫!決死のサバイバル!!』には
山下将仁氏も参加していますが
古瀬氏の修正?によって
ものすごくナチュラルな仕上がりになっています。



昔はむしろ修正しないでほしかったけど、
いい歳になった今、
シリーズものトータルで考えると
これぐらいがいいのかもしれないなぁ、
などと思ったりもするんですよね。
金庫からの脱出ルート?は 設定が甘々だし、
終太郎が邸内で行方不明ってどうなの?とか
いろいろありますけれど
そういうのは原作でも多々あったことですし。

オチは高橋留美子氏の作風にも通じる
「夕日のバカヤロー!!」で締め。
う~ん演出が弱ぇ……。
この当時の、熱血をクサす笑いってのは
時代特有のものとはいえ、
使い方が難しい/難しかったようですなぁ。
上手くやればもう少しやれた気もするんだけど。


このエピソード、平野文さんの出演は
サブタイトルコールと予告ってことですかね。

諸事情で神谷明氏と古川登志夫氏の
お二人での作劇になったらしいけど、
最近のアニメで“万策尽きた”時に
総集編の“ナレーション”は新規だったり、
なんだったらCV声優特番に
差し替えられたりすることを知ってしまうと、
声優さんを二人に絞るのって
意味あったんかなぁ、って思ったりします。
まぁしかし面堂とあたる二人での作劇ってのは
よく挑んだと思うし がんばったと思うし、
「こういうのもあるんだな」って
視聴者に刻んだという意味では
功労賞ぐらいには匹敵するエピソードだと
僕は思います。
〈おしまい〉