ぼちぼちと更新していければ

(毎週末の更新を目指しています)









夜はクネクネ

 
“クネクネする”って、
軟体生物みたいに身体をくねらせることなんだけど
元々は男性に向けて使う言葉のような気がします。

男性に向けて
「クネクネしてんじゃねえよ」とか
「妙にクネクネした奴」みたいな言い回しは
昔の小説でちょくちょく目にしたけれど
女性に向けて使われているのを見たことは
無かったように思うんですよね、つい最近までは。


クネクネする、って
“科(しな)を作る”と似たような意味合いかなぁ。

だから旧来は、女性がそれをすることが
特別でもなんでもないから
口の端にのぼらなかったんでしょうね。


えーさて、みんな大好きラムちゃんですが
最近はカワイイカワイイとばかり言われていて
セックスシンボルだとかセクシーだとかは
あまり言われなくなっているように感じます。


まー怖くて言えないし、
商売的にも言えないよね、っと。


さて、じゃあラムちゃん
どのぐらいクネクネしていたか。

その前に“クネクネ”の定義付けが必要でしょうか。
・意味もなく/必然性もなく
・体をよじったり、曲げたりして身体の曲線を出す
・左右の脚を重ねたり交差させたりする
ってとこですかね。

困ったことにラムちゃんは飛べるので
脚のやり場に困ることがあります。
そこはさっ引いて見てやらないとなりませんね。

必然性という意味では
エピソード中のポージングは
なんらかの動きを表していて
必然性があるわけですからカウントできない。

コミックス表紙や中表紙、各話の扉絵といった
一枚絵について見ていくと良さそうです。


では見ていきましょう。



コミックス1巻表紙
媚び感があるかというとそうでもないんですが
色気を出そうとしている気配はありますね。


コミックス1巻中表紙
すごくバランスが良くて、
アイコニックなポーズですよね。完成度高い。


1-6『愛で殺したい』
こういうポーズはアメリカンポルノっぽい。


3-8『ツノる思いが地獄をまねく』
あーこれはクネってますね。
エピソードがそもそもあたるを篭絡しようという
話ですし、そうなりますわな。


コミックス4巻中表紙


5‐7『水着ドロボウ』


5‐11『哀愁でいと』


7‐10『ミス雪の女王


コミックス11巻中表紙


11-11『忘年会じゃあ!』


13-6『化石の僻地』
クネクネしているわけじゃなくて
化石の肋骨の真似をしております。


コミックス15巻表紙


18-7『ミス友引コンテスト;予備選』
昔のアイドルのグラビアイメージでしょうか。


18‐9『ミス友引コンテスト;水着審査』
この、片手を後頭部にあてるってのは
すごく“昭和のうっふんポーズ”って感じだなぁ。
そもそも“うっふん”って何だよ“うっふん”って。


19‐1『水中ラブ三角形!!』
人魚部分がクネっております。
しかしここがストンと棒立ちでは
あまりにも絵にならず。


19‐7『わたしはサ・カ・ナ』
あたるの影でわかりにくいですが
まったく必然性もなくクネクネしてますな。


20‐1『トLOVEル・レター;前編』


21‐3『芸道一筋いばら道』


21‐10『月夜のキツネたち』
尻尾をことさらアピールするため、ってのは
わかるんですが意図的なポーズであることは
間違いない感じです。


コミックス22巻表紙


コミックス22巻中表紙


22‐1『水乃小路家の娘=その1=』


23‐9『ザ・障害物水泳大会;後編』
この辺から、下腹部というか
腰が引け始めるんですよな。
そういう方向性のグラビアにしよう、と
舵を切ったんでしょうかねぇ。


23‐11『浜茶屋繁盛記』
おっと珍しくサブキャラがクネクネしてます。
飛鳥なんかもお色気要員なんですが
飛鳥の場合はアクションキャラなので
ポージングに必然性が加味されることが多くて
純粋な媚びポーズを取ることが
あまりないんですよね。


25‐7『モチ争奪校長胸像杯』


28‐5『怒りのプール』
股間を隠すことでかえってヤラしい、みたいな?


29‐1『電飾の魔境=その1=』


29-5『マジカルハット』


コミックス31巻表紙


32‐3『タコを呼ぶ笛』


32‐11『怒れ、シャーベット』


もともとラムって
大胆なビキニの裸体を
恥ずかしげもなく衆目の前にほうりだす、
その開けっぴろげさに
こちらが赤面してしまうような
そういうのが魅力だったように思います。

8-11『ああ、子どもの日は恐怖じゃ!」
だから初期のラムは
足を閉じるということを知らず
ガサツに大股開いてたりするし色気がない。

あたるやそのクラスメイト達が
ラムの肢体にデレデレなのは
ラムがほぼハダカだからであって
初期のラムの内面自体は
セクシーでは全然ないよね、って話です。


高橋留美子氏の嗜好的にも
クネクネした性的アピールよりも、
まな板の上の鯉、のように
無造作に放り出された女体が
好きなんじゃないかと思ったりもするのですが

13‐4『柳精翁の恐怖!?』
その辺はご本人じゃないとわかりませんねぇ。


後期に入って
少しずつ“エロいポージング”に寄っていったのは
ラムの俗人化ともいえるのかもしれません。


で、クネクネがどうしたって!?


〈おしまい〉