夏ですしコミケも近い!(行かないけど)
なのでまぁ、暑気払いの怖い話でもやりますか。
お題はですねぇ、
「楽になりたい」って言ってる女(響子)を
抱くべきかどうか、です。
『めぞん』掲載リアルタイムの頃は
るーみっくファンジンがまだまだ活動していて
おそらく各会報・会誌において
エピソードのレビューなんかが投稿されていたと
思うのですが、
めぞんの『好きだから…』『好きなのに…』
あたりの時は
ファンの方たちもみんな感情的になっていたし、
ベッドシーンをネタ(ズリネタではなくて)に
わいわいするのに忙しくて、
しっかり考察…とまでいかなくても
考えを巡らせたテキストっていうのは
あまり目に付きませんでした。
まぁファンの人たちも若かったし。
『めぞん』が終了して、アニメも終了して、
ファンの方たちが大人になって、
それこそ既婚者なんかが増えてきた段階で
『好きだから…』『好きなのに…』について
考察したものがあれば読んでみたいですが、
geocitiesが失われた今、
それらに触れることも叶わなくなってしまいました
(gooブログ モナー)。
そんなわけで真夏の怪談、
「意地を張りすぎて疲れちゃった」についてです。
響子のセリフである
「あたしは楽になりたいの…」は、
響子が一人でシャワーを浴びているときの
モノローグであり、五代くんは直接聞いていません。

ですがこのセリフは Ω 前での
「意地を張りすぎて疲れちゃった…」の言い換えで
あり、意図するところは同じであります。

一般的に「楽になりたい」は
時代劇やサスペンスものでの「楽にしてやろう」
というセリフで知られるように
死ぬことを意味します。
「横になりたい」「荷物を降ろしたい」とは
ちょっと違う。
要するに「死にたい」と言っているわけですよね。
死ぬのが惣一郎だけを慕う響子なのか、
その場合死んだ後に他の響子が残るのか、
残った響子は抜け殻なのか、
いずれにせよネガティブな話であって
前向きに生まれ変わろう!ということでは
ありません。
これはあくまでも精神的な話であって
だから「楽になりたい(死にたい)」と言った
響子に寄り添った五代くんが
自殺ほう助となることはないです。
楽になりたい響子に寄り添った五代くんは
つまり響子と惣一郎という繋がりを
消す手助けをしようとした。
それ自体はよくある話で
元カレを払拭しようとしただけですが、
響子の自我が
その繋がりに強烈に束縛されている状態であれば
それを断ち切る手助けをすることは
旧響子を死なせることとも言えます。
男としては別に間違っちゃいないですけど。
この時点で五代くん側は性欲や征服欲、所有欲と
いった相手への衝動で行動しているのに対し、
響子側は過去の情愛や社会的なモラル、
己の在り方といった、自分との戦いをしている。
全く噛み合っていなくて、
そりゃ至りませんわな、という印象です。
僕はアンチ響子ですが、それでなくても
疲れちゃった=楽になりたい、などと言う響子を
その期に乗じてどうこうしようというのは
ちょっとどうかと思いますね。
それで響子との仲を決定的なものにできるとも
思えないし、「ウソみたいで」=「夢みたいで」
というのはどうにも幼稚で。

だいたい五代くん自身が
そんなしょぼくれた顔してるんじゃん。
そんなの、よくないよね。
この『好きなのに…』は
心中未遂エピソードなのかもしれません。
だとすると漫画としてはなかなか面白いのかも。
〈つづく〉