ぼちぼちと更新していければ

(毎週末の更新を目指しています)









面白ければ必ずしも原理主義ではない。

 
MAOのアニメ化が発表されましたが
アニメ界全体からすると特に風は吹いておらず
今は結構 凪の状態かと思います。

ヤバい話をこっそりするにはうってつけの状態で、
まぁ来週にはコミケも控えておりますが
一石を投じるほどの腕力もないこのブログですから
これ幸いと好き勝手書いてしまいましょう。


令和も7年となりましたが
アニメ『うる星やつら』をリメイクするなら、
そしてそれを人気作とするならどうしたらいいか。


昭和アニメ『うる星』が終わって39年ぐらい。
社会のあり方も変わったし、
アニメの概念も変わったし、
アニメビジネスの形態も変わりました。


そんな中で『うる星』を再アニメ化するとして
どうやったら人気作にできるのか。

その前に現代における人気アニメの定義とは?

もはやDVD・BDの売り上げは指標にならず、
配信の視聴数が評価基準として良さそうですが
SNS時代の特徴としての“一過性”を考えると
瞬間的な記録はわりと空虚なものであり、
何を以て“人気作”とするのかは難しい。


数値化はできませんが
人々の評価が高く、クチコミも含めて
ある程度の期間に渡って愛される作品、
というところではないでしょうか。


例えば、劇場版が2作以上作られるとか。

まぁ劇場版の場合は
マニアが金を落とすことを目論んで、
というのもあるので一概にそれが
名作、良作とは言えないかもしれませんが
“社会現象”として見ることはできると思うので
“人気作”ということはできるのではないでしょうか。


さて新アニメ『うる星(仮)』で
劇場版を2作作るところまで漕ぎつけるには
どうしたらいいのか。


まずは作品のクオリティでしょうね。
作画面や音響に加えて構成力や演出力、
ブランディングもそうだし広告マーケティング
上手いことやらなくちゃいけません。

それには優秀なプランナーが必要だし
優れたアニメ制作会社を捕まえなくてはならない。


この段階でお金が必要だし
あるいは売れる算段をしなくちゃならない。


ここで考えなくちゃならないのは
いいものを作ってでっかいビジネスをするのか、
あるいはちゃっちゃと利益を上げて
担当者のボーナスを上げることを目指すのか、
どっちなのかということですな。

どっちにしたって
キャラクタービジネスはもちろん大事ですが
目先の利益でいいやと思って作った作品からは
目先のクオリティしか感じられないものです。


ここまではよろしい、
では新アニメ『うる星(仮)』は
うまくスポンサーを集められるのか。


原作『うる星』は80年代の漫画で
その舞台も精神性も
昭和の感覚が色濃いです。

厄マンあたるがいろいろな災いにぶち当たり、
なんとか乗り越えるのを
ハラハラしながら見守ったり、
間抜けな姿を笑ったりする漫画です。


特に性的な部分のコンプライアンス問題には
難しいものがある。
うるさ方からクレームが来る、
というのもそうですが
それがそもそも令和の世に受け入れられるのか、
面白いと思ってもらえるかどうか。


女性キャラの性的消費については
世の中の他作品でも見られるように、
隠すべきところを隠せばどうということはないです。


しかし、あたるの“女好き”設定はどうでしょうか。

SNS上にも
あたるのファンはかなり見受けられますが
あたるの「おっ嬢さ~ん♪(古川ボイス)」
がステキと言っているのは見たことがありません。

“ちゃらんぽらんだけど、いざとなれば/本心では
ラムのことを大事に思っている” の、
“ちゃらんぽらん”を具現化するために
“女好き”の部分を必要としているんであって、
“女好き”なあたるが好き、ということは
おそらくないでしょう。

あたるの場合のそれは、“プレイボーイ”とは
まったく違うものだしね。


ここ10年ほどのアニメの傾向として
3枚目のお調子者の主人公の物語は
人気作品になっていないように思います。
例外的に『おそ松さん』がありますが
あれはちょっと特別過ぎる。

あとは『クレヨンしんちゃん』か
ドラえもん』ののび太ぐらい?
それらはまぁ“低年齢向け”であって。


あたるの軽薄なガールハント描写は
令和ではやっていけそうにない。


ではどうするか、といった時に
昭和の世界観ということで押し通すのも
結構ですが、それでは数字が付いてこない。

令和のニーズに合わせて改変するしかないです。


毎クール毎クール、美少女動物園なアニメ作品は
溢れんばかりで、
しかしその中の“ハーレムもの”は
実は『うる星』と親和性が低い。
それらはたいがい、
「モテることが主人公にとっての困難」だからです。

一方、女性キャラたちからあしざまに扱われている
男のコの物語も数多く存在して、
あたるがあたるの物語として成功を目指すなら
こっちなんでしょうね。

ただ、三枚目のセンは諦めてもらわないと。
アホのセンもやめていただかないと。
そんなんやってたら令和では人気は出ませんもの。


あくまで例えですが、
あたるのキャラクターのエンジンとして
阿良々木くんとか咲太くんとかを使うことにする。
温水くんでもいいでしょう。


となるとレイがブタ牛に変身するのも変ですね。
ブタ牛ではなく、カッコいいモノノケにしましょう。

長十郎さんと栗子さんなどは
出してくるのが難しそうですね。
そのエピソードはやるのをやめましょう。


うーん、なんか『無彩限のファントム・ワールド
っぽくなってしまいました。
『無彩限の…』ですら、世界観の構築が
既にちょっと古い感じがします。
もっと現代風に変えなくてはいけませんね。


そういった時に、
古参のファンからはブーイングが来るでしょう。

そんな全体の数割の古参に気を使って
大勢のライト層を逃すのは愚の骨頂ですが、
ネガティブな世論に発展するのはよろしくない。

それに原作者がうんと言わない可能性がある。
原作者に限らず、版権元の小学館
変に原作者に忖度して
冒険を許さない可能性がある。


「そこまで変えるならオリジナルでやれ」

そりゃそうなんですが、
じゃあもう一生、『うる星』の人気新アニメは
作れない。予算が出ない。


だから思うに、「原作」からは降りてもらって
「原案」にするしかないんじゃないですかね。

そしてそれぐらいじゃないと
人気のある優秀なアニメ制作会社やクリエーターは
参加してくれないんじゃないですかね。


僕は見たいですけどねぇ。
死ぬ前に、『うる星』の新作アニメを
見てみたいなぁ。
超絶クオリティのやつ。
SNSで「○回観に行った!」とか言われちゃうやつ。
そのキリヌキ動画が、お手本として跋扈するやつ。


現代の他のアニメに
ジェネリック『うる星』的な価値を
見出すこともたまにあって、
「できるよなぁ、できるよできる!」と
思ったりするんですけれどね。


アニメ化の原作が枯渇しているとか聞きますが
カウンターは一度リセットされてしまいましたから
この先10年ぐらいは無理そうですねぇ。


〈おしまい〉