ぼちぼちと更新していければ

(毎週末の更新を目指しています)









作品に身を捧げた五代くん

 
今週のテーマは、先々週の「摂氏34度の攻防」の
続きのような感じで書いていきますが
特に内容が連続しているわけじゃありません。

まぁ皆さん戦利品のチェックにお忙しいでしょうし、
鬼の目を盗んで…という目論見でもあるのですが。


いやぁ僕はですね、
めぞん一刻』をまだ読み切れていないんですよ。


響子さんは、最終話『P.S.一刻館』の段階で
五代くんと惣一郎さんの
どちらを強く好きなんですかね?(ここは釣りです)

比べられないとか、
惣一郎さん自体が既に響子さんの一部であるとか
なんなら惣一郎さんも二人の結婚を祝福してるとか
結果としてそれはそうだし
五代くんがそれで幸せであること、も大事ですが。



「もう あなただけなの…」という台詞は
表層的には
「今はもう対象はあなただけしか残されていないの」
と読めてしまい、いわば物理的な交代が
為されたことのように見えてしかし
読もうと思えば
「私が好きなのは今はあなただけなの」とも読める。


響子さんは遺品を義父に返すことに決め
「…さようなら 惣一郎さん…」と
亡夫に別れを告げてからは、
惣一郎さんの名前を口にしていないので
本当にケジメをつけたのかもしれない。

過去に好きだった人であり思い出としては尊い
今現在好きなわけではない、と
結論付けたのかもしれない。


でも五代くんのほうは
自分たちの人生の中に
惣一郎さんのスペースを設けている。


五代くんの懐の深さ、というのは
まぁそれはそうなんだけど
ストーリーメイキングとしては問題が一つあって。


五代くんのライバルとして描かれた三鷹さん。
彼のエピソードで
優勝よりは嬉しくなかった、というのがあります。

三鷹さんは五代くんのライバルなので
二人は対比となるべきだと思うんですが、
でも五代くんも
“優勝よりは嬉しくなかった”を
やらされていませんかね?


五代くんは若いですし
響子さんが惣一郎さんに区切りをつけて
自分だけを好きになったほうが
もっと嬉しかったことでしょう。

五代くんとしては、
惣一郎さんに別に愛着はないものね。

それとも
亡夫と決別するような女性なら好きではない、
と言い切るでしょうか?



「あなたをひっくるめて」が
「(まぁ所詮 過去は過去だし)」であったなら
特に異論はないんですけれど
五代くんは人がいいからね。
響子さんに頼まれたわけでもないのに
損しちゃってそうだなぁって思うんです。


そしてスピリッツは青年のための青年誌ですからね。
青年たる五代くんに、
そんなに分別の良さを発揮してもらわなくても
よかったんじゃないかなぁ、って思います。


その作品が “若者に提示する未来”、であるならば。


〈おしまい〉