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人魚シリーズ『約束の明日』レビュー その1

 
さてそろそろ『約束の明日』をやりますか。

『夢の終わり』までは
リアルタイムに読んでいたのですが、
『約束の明日』からはそうではなく。

だからなのか、作品に対して
なんだか自分事に感じられないような
よそよそしさを持っています。

とはいえ 単行本で読んだから
身近に感じられないのか、などと言ったら
別の作家さんや別の漫画に没入するのも
筋が通らなくなりますから
何か他の要因があるのでしょうね。


『夢の終わり』から2年ほど空いて、
『うる星』から『らんま』への
移行があったのももちろんですが
『高橋留美子劇場』の路線が
『浪漫』『鉢の中』とやった後、
『Lサイズ』とか『P』とかの
コミカルな ゆるキャラ路線に振れており、
その反動もあったのか『約束の明日』には
『人魚』をやりたいというよりは
エグい人間模様をやりたい、というような
雰囲気を感じます。


それになんといっても“人魚の肉”から離れて
“人魚の灰”という要素が出てきたのが大きい。

当初から布石が打ってあればともかく
いきなりポッと出の設定を持ち出されると
“外伝”のような感じ方をしてしまいます。


そうはいっても とりあえずは
ほかでもない湧太の物語ですし
見ていくことにしましょう。



一コマ目でいきなり「人魚の灰」という
新規キーワードが発声されています。

大胆かつ不敵というか、こんなことされちゃ
承服せざるを得ませんよね。
それを認めないとこの先 通さないぞ、的な。

そいでもって、鳥がうるさく啼いています。
ここの描き文字が、るーみっく的には
ギャグに使うゴシック系ということは
覚えておきたいところ。



はい今回のヒロイン出た バーン!!
明確にはされていませんが大正時代ですかね。
着物姿に縮れ毛が新鮮です。


つうか大正時代の縮れ毛というと
鬼舞辻無惨様を連想してしまいますな。
この絵では苗さんの瞳は鳶色ですが

単行本のグラビア(?)では
赤い瞳だったりします。


タイトルページを経て、本編突入。

ここでも鳥が飛んでいて、
ハテナマークの台詞になっているのは
先ほどの「人魚の灰…?」と同じ造りです。
あえて対比にしたのでしょうか。
それにしては灰と墓が対になっておらず。



木暮家の墓を見つけて線香をあげる湧太。
六十年ぶりとの事ですが、
人魚の手がかりを求めて旅をする湧太が
なぜこの地に来たのかは一考を要するかも。

近くまで来たからついでに墓参り、と
いうことでしょうが、前回の来訪で
この辺りの探索には目途がついたはず。
なんでまた近くに来たんだろう。

…まぁいいか。



湧太の昔の女の話を聞き、
拗ねてその場を離れる真魚。
行かせるなよあいつ いつもすぐ死ぬんだから。



一人になった真魚は
苗さんが黒メガネと諍いを起こしているのを
目撃する。



ドーベルマンに襲わせているし
顔を引っぱたいている。
黒メガネのくせになまいきだぞ、というのは
冗談だけど、使用人の裁量は超えてる気が。



まぁ成敗されるよね。
でも正直言って彼が“やり過ぎ”たのは
苗さんの殺人にヘイトが集まらないための
芝居なのでは、とも思えるなぁ。


鳥の啼き声に怯えた苗さんだけど、

「Are you OK?」と真魚を気遣い 微笑みます。
自我を持って他者と対話をしていますが
いやー、これはちょいとミステイクでは?



そこへさらなる追跡部隊が到着。
苗さんを気遣う素振りだけれど…
そして苗さんは…

ぜんぜん逃げる素振りを見せないけれど…

これドーベルマンけしかける必要あった?
引っぱたく必要あった?




苗さんの犯行を目撃してしまったので
消されてしまう真魚。

真魚はなす術もなく殺されたみたいだけど
今回は突然の交通事故とかではないのだから

「湧太ーっ!!」って叫んでもよかったんやで。
まぁそうしたところで
二人ともやられてしまって
埋められてたと思うけど。

序盤で二人とも死ぬのは
「夢の終わり」でやったからダメか。



さて いなくなった真魚を探す湧太は
立ち並ぶマンション&お屋敷付近に
差し掛かります。

金持ちの英二郎が、
マンションから見下ろされる
擁壁の横にお屋敷を建てますかねぇ。

ここだけ見ると、
最後に崖崩れが起きてお屋敷が埋もれるのか、
などと考えてしまいますが
それだとマンションが全滅しますし
大ごと過ぎるので そうはならない模様です。



お屋敷の中では、英二郎が苗さんに
おとなしく囚われの身でいてくれと
語りかけています。

先ほど苗さんは
真魚と意思の疎通がありましたから
“お人形さん”でも“自動人形”でもありません。

では苗さんの今の状態は!?

後々でも出てくる疑問なのですが
苗さんはいったいどういう状態なのか、
というのが気になります。

物語ですから
必ずしも読者にわかりやすい必要はないし
読者に理解できる範囲での設定である必要は
ありませんが、
ちゃんと筋が通っているかどうかは
気になるところですね。


と、今回はここまで。
次回に続きますので
どうかよろしくお願いします。


〈つづく〉