ぼちぼちと更新していければ

(毎週末の更新を目指しています)









昔の作品と法の不遡及

 
G.W.に突入しておりますが
皆さまいかがお過ごしでしょうか。


えーさて巷では BeReal での情報漏洩が
なかなか盛り上がっておりまして、
迷惑Youtuberからずいぶん時が流れたけれど
変わらないのねあたるくん、
あたし納得できないの。って感じです。


『うる星』で情報漏洩といえば

『おまえのひみつをしっている』(30-2)
でしょうか。
まぁ導入部分とオチだけで、
あの秘密でもなければこの秘密でもなく、
秘密を巡る葛藤もなにもない、
ただのドタバタ回でしたが。


『みじめっ子・終太郎』(17-10)と比べると
熱意の違いが顕著だったなぁ。

まぁそんなことは置いておいて。


さて『おまえのひみつをしっている』は
罪に問えるのかというと
実際に漏洩・拡散したわけではないので
個人情報の取り扱いの事件には
ならなさそうです。

「バラすぞ」と脅したわけでもないので
脅迫罪にもあたらない。

デジタルデータでもないので
不正アクセス禁止法にも該当しないようで、
ならばプライバシーの侵害かと思いましたが
プライバシーの侵害には
刑事罰がないようですね。これは驚きました。


シビアな問題であれば
秘密保護法というのがあるようで、
さらにはスパイ防止法案なんていうのも
人々の口端にのぼったりしておりますが
政治の話になるのもアレですから
この辺でやめておきましょう。


「おまえのひみつをしっている」は
脅迫のニュアンスを含んだもので、
だからこそコメディとして成り立つのですが
では令和の今、
そのネタができるのかどうか。


まぁそもそも
人の嫌がることをする、
人が嫌がっている素振りを楽しむ、というのが
今はエンタテイメントとして全く成り立たず
むしろ引かれてしまう世の中ですが、
とんねるずやダウンタウンの熱烈な支持者は
まだそこそこいるようですし
いわゆるゾーニングをしたうえでならば
ネタとして存在し得るでしょう。


ただし営利目的の企業によるものであれば
コンプライアンスという名の
企業イメージの棄損と利益の駆け引きがあり、
めったなことはできません。


コンプラ対象として顕著なのは
エロ方面と、差別に関するものでしょうか。


よくわからないのが犯罪に関すること。

ピンポンダッシュから食い逃げまで
ちょっとした遊び心とか出来心、
あるいは武勇伝のように語られる迷惑行為を
“よきもの”として描写するのは
かなり減っていると思いますが、
アウトサイダーもの、やくざものは
未だにありますし
殺人シーンも描かれています。

その一方で、未成年の喫煙・飲酒シーンは
ぜんぜん描かれない。


なんでなんでしょうね。
未成年を守ることに特化していて、
未成年にとって
あまりリアルじゃないものに対しては
おおらか、なんでしょうか。


最近ちょくちょく見かけるのが
──リバイバル・リメイクブームゆえ──、
劇中の時代設定を旧作当時のものとして
いろいろかいくぐる、というやつです。

あたるのナンパなんかがそうだと思いますが。
あれも迷惑行為ですからにゃあ。


ただ難しいのは、
“今の人に面白いと思ってもらう”のと
“昔の話を今の人に面白いと思ってもらう”は
全然違うという事です。


例えば『この世界の片隅に』とか
宮﨑駿の『風立ちぬ』なんかは
昔のお話であって、
たとえそのキャラに共感するにしても
“時を越えて”共感していると認識しています。


かたや『うる星やつら』の場合、
そりゃスマホは登場しませんが
“昔あったこと”として捉えてほしいと
制作側は思っているでしょうか。

思ってるわけないですよね。


スマホがないことはいったん忘れて
現代劇として楽しんでほしい、と
思っているに決まっています。


その際に、乖離が生まれます。
自分事として楽しもうとすると
キャラとの感性の違いが発生する。


古い作品はリメイクしても古い、ではなく
古い作品のリメイクは
やはり“新作を作る矜持”を以て作らないと
ダメなんですよ、どこまでいっても。

時代設定がどうであろうが、
旧作のときと同じようには振る舞えない。



『うる星』の話をしていて
『めぞん』の話になってしまった。
どうしよう。


〈おしまい〉