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「ビューティフルドリーマー」への不浄な予感

映画主体で来た人には申し訳ない。
アニメ「うる星やつら」寄りの見地から見た、
実写映画へのテキストです。
映画ファン的なレビューとは異なるので
そこはご了承ください。


本広克行監督「ビューティフルドリーマー

beautifuldreamer-movie.jp

は、既に10/3のくまもと復興映画祭で
いち早く公開されているようで、
ついで試写会も10/5に行われているらしく、
だからもう見た人も多数いらっしゃると思う。
一般には11/6から公開だ。

たぶん箝口令でレビューは
他言無用になっているのだろう。
まだネット上でも見かけないので
熊本や試写会に行ってない僕には
どんな内容なのかは知る由もない。

製作の一報を聞いた時には
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」を
別の形でやるのかと思ったが
どうもそうではなく、
映画研究会の青春ストーリーの劇中劇として
「B・D」が使われるようだ。

そして、まさかまさかで
劇中劇の「B・D」が
もろに「B・D」である。

何を言っているのかわからないと思うが
つまり緑(青)の髪の
女の子が出てくるということだ。
そしてそれ以上に、
「B・D」をトレスしたような絵が
バンバン出てくるということだ。
これにはびっくりした。

映画ファンであれば、
自主映画を撮ろうという時に
「『ロッキー』のあのシーンのように」
「『E.T.』のあのシーンのように」
「『タイタニック』のあのシーンのように」
「『プラトーン』のあのシーンのように」、
そういったリスペクトを含む
オマージュを盛り込むことはあろうけれど、
それを「B・D」でやるとは。

アニメファン・漫画ファンであれば
オタ的な所作としてのキャラ真似、が
自分の界隈に存在したことは否定しないだろう。

そしてそれはある一定の世代にとっては
白日の下にさらされるのは
死ぬほど恥ずかしい代物なのだが
それを映画でやってしまうとは。

今の若い子がそういうのを平気だとしても
モチーフが……。
古典になっているとしても
照準が、砲塔が、こっちを向いているではないか。

これは砲撃浴びてきっと死ぬな、と思った。

このシーン
https://msp.c.yimg.jp/images/v2/FUTi93tXq405grZVGgDqG_omiYkNVym1Sd6g5T38MuS85isniWLmON4b_W24K3hpQg5pKWWLOFn9qJDwW7japiNm2cQ7yj3BCT9cVGhgwTrPJQVfe0n_YVs5FK58NEAWoXAtSgGV-lyT6U6aV2P_xgz9APU_6jtg-AVSN-fy47F6vwc75HIhAVYK-8KjS7mqI-yfTej2Uem3cSCryNetXTBH4h1qvlofXnfE70K0OLN0nq1jxv_DbNl2jsvCAFMMlSH7HKyOab103iurEp2VfQ==/EjZBJINUcAAUURF.jpgsmall
(画像は画像検索結果へのリンクです。
 不都合があればTwitter @rumicold ご連絡ください)
なんて、これそんなに大事なシーンだったのか。
あたるが戦車を呑み込む、というのが
何かを表しているのか?
僕もまだ全然不勉強なので……。

あとBGMすごい。
よくもここまで似せたもんだ。


この映画は、
限られた予算で作る映画、ということだけれど
例えば面堂やしのぶのアクションシーンなどは
カメラワークなどが陳腐だと
相当茶番になってしまうような気がする。

そのチープさを、
映研あるある、という風に表現するのかな。
既に見た人には答えが出ていることだけれど、
見たら悶え死にしそうな気がして心配である。

ただ興味津々な部分もあって、
浸水した地上と平たい地球、DNAのシーン、
自由落下のシーンなんかは
素人の映研がどうやって撮影するのか
すごく楽しみだ。
ミニチュアじゃないといいな。


もっともたぶん、
この映画の本題はもちろん映研のほうであって、
本広監督にしたって役者にしたって、
例えばこだわったという「口立て」だって
映研パートのほうに違いない。
だからゆめゆめ、「B・D」ファンな僕が
「BD」に期待しすぎないほうがいいとは思う。


それにしてもこの映研、貧乏には見えないな。
小道具は手作り感を出しているけど
撮影資材や環境やなんやらが見合わなすぎる
(予告編を見ての感想だけど)。
今の子はある程度恵まれた環境を
既に手にしてるってことかな。
それとも形から入らないと、って感じなのかな。
どうもなんか動機が不純な気がしちゃうんだよね。
なぜか本職が集まってくる、というのは
ご都合主義な感じがしちゃうし。
不自由、なところが
学生生活のいいところだと思うんだけど。