うる星やつら第1話の『かけめぐる青春』は
二度アニメ化されていますが、
その両方で大きな改変を受けています。
このエピソードには重要なコマがいくつもあって
例えばいちばん最初の

「あんたなんか大嫌い!!」なんかは
「いちいち説明しませんよ」と宣言するものであり
この作品がどういうテンポで進むのかをも示していて
珠玉の一コマとなっています。
物語が、このコマから始まることに
意味があるのですよね。
アニメ化にあたっては

「当たる、当たる! あたる!! 」の連呼と共に
あたるがツイてない男、マヌケな男と
強く印象付ける形に変えられています。
しのぶとの痴話げんかは無し。
これは残念なことではあります。
昭和アニメ『うる星』は
二匹目の『Dr.スランプ』を狙ったところがあり、
少年サンデー読者とは
年代や意識の違いが明確にあるところから、
ハチャメチャ要素が強くなったのでしょうか
(タツノコ風、というのもあるのでしょうね)。
まぁそれは演出上の話であって
表現者の個性の違いという事もできます。
ですが2回のアニメ化で描かれなかった・
改変されたシーン…というか 流れがあります。

ビキニを剥ぎ取られたラムのUFO帰還、
またトップレスでの鬼ごっこ9日目です。

この展開はなぜ変えられてしまったのでしょうか。
おかげで目の保養ができなくなtt…。
尺が足りなかったというわけではありません。
あたるの帰宅前にアニオリのミリタリー描写が
入れられているぐらいですから。

逆にいえばエロを減らしてミリタリーを入れて
いるわけですけれども。
まぁよくよく考えてみれば
ビキニを剥ぎ取られて胸を露わにしたラムが
いったんそのまま UFO に帰るというのは
やや現実味がありません。
若いラムの羞恥心をも考慮すれば、
すぐさま取り返そうとするはず──という改変は
まさに的を得ています。
展開のスピーディーさにも
繋がりますしね。
しかしその改変は
別の意味を持つ大きな改変でもあって。
胸を晒して恥ずかしがるにしても
己の使命を果たすべく、
どこかさばけている原作のラムは
あくまで異星人・侵略者・魑魅魍魎です。
例えれば外国人が裸を見られたときに
上を隠すか下を隠すかが
日本人とは感覚が違う、みたいな
異種としての違和感がそこにある。
だけれどもアニメのラムは
初回放送時に既に
“大人気のメインキャラ ラムちゃん”であり
次のエピソードへの出演が決まっています。
アニメでビキニを剥ぎ取られたラムは
まず裸を気にする女の子でなくてはならない。
『うる星やつら』が最終回までどういうふうに
続いていくかが判ってしまった今となっては
読み切り・短期集中連載を前提とした
純粋なゲストキャラとしてのラムは
もはや再現されないのかもしれません。
初期の鬼っ娘としてのラムが好きな
今の僕にとってはそれはわりと残念なことです。
とはいえ世間的には
19巻から25巻辺りが人気とのことなので
仕方ないことかもしれませんね~。
〈おしまい〉