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(毎週末の更新を目指しています)









『輝け!! うる星大賞』のランキングを読み解く

 
今年も流行語大賞の季節がやってきまして
またしても議論が噴出しておりますが、
営利企業がやってる企画ですから
やってくうちに当初の理念はどこへやら
いろいろとアレがナニするのは
しかたないんじゃないかなぁと思います。

漫画雑誌でもよくキャラクター人気投票なんかが
開催されておりますが、公明正大かどうかは
編集部のみぞ知るでありますね。


その点web投票のものは
集計のプロセスが公開されているものもあり
その場合は公正さが保証されているようですが、
逆にお金で票をいくらでも買えて
パワーゲームになっていたり、
あるいはネット民の悪ふざけによって
不人気キャラが票を稼いだり、など
そうそう上手くはいかないことも多いかと思います。


まぁそもそもランキングというもの自体
自分の推しが上位に来てほしい、という
虚栄心チックな気持ちをそそるものでありながら
その実、上位だから何?という
「2位じゃダメなんですか」的なものでもあります。

某アイドルグループの
センター争奪総選挙ともなれば、
話は違ってくるのかもしれませんが。



さて昭和アニメ『うる星やつら』の
ラスト前の放送では
『お別れ直前スペシャル 輝け!! うる星大賞』
と銘打って、エピソードがランキング形式で
紹介されました。

今週はそいつを見ていこうと思います。


実際に投票が募集されたのかどうかは知りませんが
前説シーンでは、いろいろなキャラクターが
電話オペレーターをしている様子が描かれています。

中段いちばん右は
『みんなで海をきれいにしよう!』(14-11)の
貸しうきわ屋の人魚だと思うんですが、
このエピソードはアニメ化されてないのでは?

しのぶの左の人はちょっと判別不可能ですなぁ。


さてランキングですが、
まず第10位は『うわさのラムちゃんだっちゃ!』

物語のはじまりのエピソードが10位というのは
ちょっと変な気がしますが、
ランキング番組の最初に配置されて興味をそそる、
という役どころを考えれば、まぁいいでしょう。


第9位は『ニャオンの恐怖』、ってはぁあ~!?

前々週『パニックイン台風!』、
前週『酔っ払いブギ』と
遠藤麻未作監が圧巻のかわいらしさを
打ち出した後の野部作監エピソードですよ。

ただこのエピソード、押井守氏の
『うる星』初脚本らしいんですよね。
でもって脚本・絵コンテ・演出 押井守

だからかなぁ、と思うんですけど


第8位は『美少女は雨とともに』。

う~ん、良作ではありますが…。
伊藤和典氏の、『うる星』初単独脚本だから?


第7位、『異次元空間 ダーリンはどこだっちゃ!?』
これはもう説明も不要でしょうが、
やまざき体制に移行してからの一発目ですよね。


第6位『またまた純情キツネ!しのぶさんが好き』。
意外にもやまざきかずお氏は
『うる星(TVシリーズ)』の脚本を
2本しか担当しておらず、その1本がこれです。

もう1本の
『退屈シンドローム!友引町はいずこへ!?」は

井上敏樹氏との共同脚本(LTFと同じ)で、
しかもそっちは“やまざきかずお”ではなく
“山崎和男”ですから、
やまざきかずお脚本”としては
『うる星』唯一のエピソードということになります。


第5位は『ダーリンのやさしさが好きだっちゃ…』。

この辺から、民意を取り入れた順位に
なっているのでしょうか。



第4位『ときめきの聖夜』ほらほら!


第3位『スクランブル!ラムを奪回せよ!!』
エピソードとしての人気はどうだったかなぁ…。
まぁ確かに前後編で見応えはあったし

ラムの白いドレス姿は TVシリーズにおける
『うる星』の歴史の一つとして確立しているしで
特別なエピソードであることは間違いないですが、
やはり押井体制の最後のエピソードというところが
上位に選ばれた理由のようにも思います。

この『輝け!! うる星大賞』の紹介映像でも
ラムはまったく映らず、

ラム親衛隊の面々だけが映ったのが象徴的です。



第2位は『そして誰もいなくなったっちゃ!?』。
確かに、変わった1本だったし
物珍しさも相まって良くも悪くも話題になった
エピソードでしたが、
それをシリーズベスト2にしていいのか、
という気持ちはちょっとありますね。


さて栄光の第1位は『君去りし後』!
ラムとあたるのラブラブエピソードの一つですが
長らく『ときめき』が君臨していたこともあったし
作監のやまざき氏の絵が
さほどこなれていなかったこともあって、

当時はそれほど評価されていなかった気もしますが
やまざきかずお氏の
『うる星』初作監・初絵コンテエピソードであり、
もしかしたらやまざき氏が『うる星』に
関わったのも このエピソードからかもしれず、
そういう記念すべき1本なのかもしれません。
あと西村純二氏の初演出もこの回です。


まぁそんなわけで、
後世になってから見直してみると
ファンの選んだ、ではなく
スタッフの選んだ、という感じは歴然とありますね。
しかも作品のクオリティで選んだわけではなく、
初めて手掛けたとか、初めて座組に入ったとかの
記念碑的なものを選んでるんじゃないか、とも
薄っすら思ったりして。



それにしても炎上寺由羅は愛されとるのぅ。


〈おしまい〉