ぼちぼちと更新していければ

(毎週土曜日中の更新を目指しています)









原作者とアニメの関係


アニメ化に伴う議論の中でよく
「原作者が許さないだろう」
という意見を見かけるが、どうなんだろうなと思う。

 

アニメというビジネスの中で
原作者の意向が取り合ってもらえない、
というのはたまに聞く話で、
最近だと中村うさぎ氏のこのインタビュー記事が
そんな内容を含んでいた

realsound.jp

(タイトルは恣意的だが面白い記事だった)。


原作者を取り巻くビジネスパーソン
原作者をなだめたり、おだてたり、すかしたりして
商業を優先させてしまうというのはあるだろう。
あるいは原作者自身が、
ビジネスに気を使う場合もあるだろう。


一方で、
原作者がアニメについて無関心、
というパターンもあるように思う。
無頓着という場合もあるだろうが、
無関係だから、というスタンスを
貫いているパターンもあるだろう。


さらにだが、
もはや判断力が失われているパターンも
あるのではないかと思う。

カラフルなら楽しげに見えてしまう、とか
なんか一生懸命やってもらってるから満足、とか
まぁそういうのって
加齢とかの問題もあるのだろうけど。


だから僕は、
アニメに対する原作者の采配というのは
あまり信じていない。

☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆

今回、高橋留美子氏に対する小学館の姿勢を
僕はちょっと疑問視している。

内容はどうあれ
「うる星」の新アニメ化という機会に対して
高橋留美子氏の各コミックのキャンペーンが
少な過ぎた。

原作ラムの露出もほとんど企画されなかった。
それについては浅野ラムの定着化のために
何らかの協議があったのかもしれないけれど。


目を疑ったのは、
「うる星」復刻版コミックスの
電車ステッカー広告だ。
画業を生業とする高橋留美子氏の
コミックス商品の広告に
新アニメ「うる星」の浅野ラムのキービジュアルが
大きく使われていた
Twitter で “うる星 車内広告” を検索すれば
見ることができる)。

これはひどいと思った。
小学館はよくこんなことできるなと思った。


そして、なぜ怒らないのだろう?と思った。




編集王」 土田世紀
僕の大切な本の一つです。


あと、電ファミの白井勝也氏と鳥嶋和彦氏の
対談記事もたいへん面白い。

news.denfaminicogamer.jp


必読です。
〈おしまい〉