ぼちぼちと更新していければ

(毎週土曜日中の更新を目指しています)









来年のことをいうと鬼が笑いますが、竜のはなし。


早くも年の瀬を迎えており、
何かと忙しく過ごしておりますが
そのさなかに気になるのが年賀状です。

来年の干支は辰なので
龍、竜…と考えまして。

竜之介ではちょっと王道過ぎるので
竜子ちゃんでも振り返ってみようかな、と。

「戦国生徒会」は2021年5月に
その1その2とレビューしてるんですけど
そんなことはどうでもいいのです。


ご存じ藤波竜子ちゃん。
戦国高校 闇の肉弾生徒会会長である。

肉弾ってのは竜子ちゃんのグラマラスボディにも
かかっているのかな?
なんせ生足から登場してきたもんな。


まぁしかし“闇の”肉弾生徒会というのも
なんだか不思議な感じはする。
体育会系クラブって、
いわゆる“陽キャ”のイメージが強くて、
暗がりのイメージはないからだ。

暗躍するとかそういう意味合いなんだろうけど、
それにしては竜子ちゃんの体操着も真っ白だし
“影の”かしこい生徒会の
伊能つかさの学ランも白いんだよな。


悪の組織のトップが
自分は手を汚さないことの表現として
白い衣装を着させるというのは
結構しゃれてると思う。

敵側がダーク=濃い目の衣装一辺倒ってのは
ステレオタイプ過ぎるもんね。


そりゃそうと竜子ちゃんは何部なのか。

後ろの方でサッカーボールを見事に蹴っているけど
いくらなんでも女子サッカー部は
ブルマで部活動はするまいよ。
なんでもできるのか? スポーツ番長なのか?


藤波竜子は美人である。
“すごみ・迫力のある美人”という感じで
スケ番タイプではあるが、
グレずにクラブ活動に精を出しているところが
考えてみれば微笑ましい。

まぁ実際 正統派セクシーキャラであって、
大元はといえば『あばしり一家』の
菊の助なんかがルーツなのだろうと思う。

男勝りで 自らが発するエロスを気にしない、
あるいはその魅力を武器にするような。

竜子は顔だちや物ごし、名前から
竜之介のルーツのように言われるが、
竜之介が倒錯型のお色気キャラであることに比べて
竜子は自覚型お色気キャラであり、
まったく違う方向性であると僕は思う。

竜之介が“おんな”への変身/転身を望むのは
はっきり“性へのいざない”であって、
読者としては
その開眼を垣間見るのが愉しみであったり
あるいはトランスジェンダーの疑似体験で
あったりするのではないかと思うが、
竜子の場合は既にもう女性のセクシーさを
身に纏っているのだ。


また、竜子が真田くんより(おそらく)
年上の上級生であることも、
竜之介との大きな違いだ。

竜之介はあたると同級生ではあるが、
そのアホさゆえに、やや下に見られがちである。

姿かたちではなく
作品中に配置する役割りから見ると
読者がマウントをとれる竜之介、
読者の手が届かない竜子、という違いがある。

この辺は時代の変化なのだろうか。

考えてみれば
『戦国生徒会』に登場する女性キャラは

全員、真田くんより年上なんである
(モブは除いて)。

これは最初期の『めぞん一刻』における
管理人さんのポジションと同じく
“高嶺の花”ということなのだ。


音無響子が巻をおうごとに幼くなって
全然高嶺の花じゃなくなっていったように、
時代が流れるにつれて世の中の漫画ヒロインからも
“無理めの女性”は減ったような気がする。

異世界のお姫様だとか、
教室の陽キャグループのギャルだとか、
なんだかんだ身近なタイプの格上女性キャラは、
まだまだいっぱいいるけれども。

高嶺の花にふさわしい男になるために
努力する、がんばるっていうストーリーが
あんまり好かれないからかもしれないな。

その結果か、
憧れのお姉さまみたいなキャラの出現率も
かなり減っているような気がして
ちょっともったいないような気も
しないではないです。
お姉さまキャラ好きなので。


竜子ちゃんのラストシーンは
川に飛び込んでずぶ濡れの姿(もちろん体育着)。
これがサービスカットでなくて何だというのか。

ま、本編中ずっと
ななこ がお堅いからな(キスはしたけど)。
竜子ちゃんがそっち担当なのも無理はない。

お下品でごめんなさい。

〈おしまい〉